2014年 04月 07日
遠山記念館 ~木まつり2014春~ |
桜が咲き始めてちょうど暖かくなった3月29日土曜日
埼玉県川島町にある「遠山記念館」「遠山美術館」を見学しました。
遠山記念館は昭和11年、日興証券の創立者遠山元一が地元に建てた大邸宅です。設計は室岡惣七。当時の最高の材料と技術を持って建てられており、お庭とあわせてたくさんの見所があります。
まず、玄関のある東棟は、豪農を象徴するように藁葺き屋根を被った民家風、中棟はお庭との関係がすばらしい書院造り、西棟は母親が余生を楽しむ為の部屋で数寄屋造りとなっています。
遠山美術館は、昭和45年に遠山元一の収集した美術品を公開するために今井兼次設計の県内初の私設美術館です。自然光がハイサイドから入るダイナミックな展示室と、かわいらしいフレスコ画を見ることができます。
今回は、新木場木まつりが主催で、JIA埼玉、JIA埼玉協力会が企画協力をしました。学生から設計関係者等40名以上の方々に参加いただきました。
見学では、学芸員の久保木彰一氏による丁寧な案内とともに、普段は非公開である2階の洋間を見ることができました。
見学の後は、川島町地元のレストランのパエリア弁当をいただき、内田祥哉先生をお迎えしてのシンポジウムも開催されました。先生が大学時代の話や当時のコンペのこと、日本の木材のこと等、たくさんの興味深い話を聞くことができました。また遠山記念館の印象として、最高の材料を使いつつも、決してそれを見せつけずに、品格のある近代和風建築と評していました。
好天に恵まれ、とても充実した1日を過ごすことができました。
<文責 村田>
by sekkeiarai
| 2014-04-07 18:00
| 建築探訪