2010年 09月 11日
上海研修旅行3日目 |
研修旅行 3日目 万博~自由行動~夕食会場
3日目は朝からバスで万博会場へ。猛烈に混んでいる。人々の熱気と雨の湿気でジャングルのようだった。おそらくこの列に並んだら4、5時間はかかるだろう。残念ながら私にはそんな時間はない。お目当てだったイギリス館やフィンランド館、デンマーク館などの外観だけを堪能させていただいた。かつて万博建築はミース・ファン・デル・ローエのバルセロナパビリオンや坂倉準三さんの日本館など、後の建築に決定的に影響を与えた名建築があった。今回の建物の中にその様な建築があったか?今回の中国館や日本館は??
お昼過ぎ、万博会場を地下鉄で抜けてタクシーに乗り、カメラの充電のために一旦ホテルに戻った。断続的だった雨はついに土砂降りになった。
遅い昼食を外灘(バンド)でとることにした。中華料理が続いたので西洋料理のレストランに入った。黄浦江対岸には霧の向こうに浦東地区の近代的な超高層ビル群が見える。対比的に、外灘の建築は18~19世紀の租界(外国人居留地)時代から20世紀はじめに日本軍が統治するまでの西洋の建築群で、新古典主義建築からネオルネッサンス、ネオゴシック、ネオバロック、アールデコにいたる様式建築群である。少し中華風にアレンジされているのかと思いきや、外観はコピー・ペーストしたかのように厳密だった。西洋人にとって古典とは時間も空間も越えてしまうものだということをまざまざと見せ付けられた。
雨の外灘エリアを散策して、デイビッド・チッパーフィールドが改修した上海外灘美術館へ。チッパーフィールドはこの辺り一帯(旧英米共同租界)の保存改修を手がけているイギリスの建築家だ。古い建物の内装がシャープでモダンに改装されていた。しかしこの美術館は規模が小さい。せめて2倍の広さがあれば存分に腕がふるえたのではないか。ただ、租界の建築群を作った同じイギリス人で、現代の代表的建築家であるチッパーフィールドに保存改修を依頼する中国側の見識と徹底振りはすばらしいと感じた。
外灘の表通りは完全に西洋だが、少し路地裏に入ると様相が変わる。西洋建築に現代中国の生活が重ね合わせられる。一見の旅行者にはこれが面白い。街往く人はエネルギーに満ちていて、押しのけるように前に進んでいく。路地の店先での値引き交渉、通りに山積みの洗っていない丼、空から降ってくるゴミ、バイクは基本的に信号を守らない。お腹をまくって歩く人、強引につけられた室外機、真新しいコンビニの看板、鳴り響くクラクション、下水の匂い、香辛料の匂い・・・
ホテルから夕食会場のディンタイフォンへ。ここは小龍包がおいしいと評判の店だ。噂に違わぬ絶品ぶりだった。好き嫌いが分かれるかもしれないが、酸っぱ辛い(サンラータン?)スープも個人的にはお勧めだ。チンタオビールと紹興酒を片手にそれぞれの自由行動の武勇伝で盛り上がり、夜の新天地を散策した後ホテルへ戻った。
歴史の重層は建築の重層、それが都市の魅力。以前ヨーロッパ旅行で感じた事を上海でも改めて感じた。日本にいると新しくなる事が都市の魅力だと錯覚してしまう。上海は万博も高層ビルも飲み込んで、ますます魅力的な都市になっていく、直感的にそう思えた。(大久保)
3日目は朝からバスで万博会場へ。猛烈に混んでいる。人々の熱気と雨の湿気でジャングルのようだった。おそらくこの列に並んだら4、5時間はかかるだろう。残念ながら私にはそんな時間はない。お目当てだったイギリス館やフィンランド館、デンマーク館などの外観だけを堪能させていただいた。かつて万博建築はミース・ファン・デル・ローエのバルセロナパビリオンや坂倉準三さんの日本館など、後の建築に決定的に影響を与えた名建築があった。今回の建物の中にその様な建築があったか?今回の中国館や日本館は??
お昼過ぎ、万博会場を地下鉄で抜けてタクシーに乗り、カメラの充電のために一旦ホテルに戻った。断続的だった雨はついに土砂降りになった。
遅い昼食を外灘(バンド)でとることにした。中華料理が続いたので西洋料理のレストランに入った。黄浦江対岸には霧の向こうに浦東地区の近代的な超高層ビル群が見える。対比的に、外灘の建築は18~19世紀の租界(外国人居留地)時代から20世紀はじめに日本軍が統治するまでの西洋の建築群で、新古典主義建築からネオルネッサンス、ネオゴシック、ネオバロック、アールデコにいたる様式建築群である。少し中華風にアレンジされているのかと思いきや、外観はコピー・ペーストしたかのように厳密だった。西洋人にとって古典とは時間も空間も越えてしまうものだということをまざまざと見せ付けられた。
雨の外灘エリアを散策して、デイビッド・チッパーフィールドが改修した上海外灘美術館へ。チッパーフィールドはこの辺り一帯(旧英米共同租界)の保存改修を手がけているイギリスの建築家だ。古い建物の内装がシャープでモダンに改装されていた。しかしこの美術館は規模が小さい。せめて2倍の広さがあれば存分に腕がふるえたのではないか。ただ、租界の建築群を作った同じイギリス人で、現代の代表的建築家であるチッパーフィールドに保存改修を依頼する中国側の見識と徹底振りはすばらしいと感じた。
外灘の表通りは完全に西洋だが、少し路地裏に入ると様相が変わる。西洋建築に現代中国の生活が重ね合わせられる。一見の旅行者にはこれが面白い。街往く人はエネルギーに満ちていて、押しのけるように前に進んでいく。路地の店先での値引き交渉、通りに山積みの洗っていない丼、空から降ってくるゴミ、バイクは基本的に信号を守らない。お腹をまくって歩く人、強引につけられた室外機、真新しいコンビニの看板、鳴り響くクラクション、下水の匂い、香辛料の匂い・・・
ホテルから夕食会場のディンタイフォンへ。ここは小龍包がおいしいと評判の店だ。噂に違わぬ絶品ぶりだった。好き嫌いが分かれるかもしれないが、酸っぱ辛い(サンラータン?)スープも個人的にはお勧めだ。チンタオビールと紹興酒を片手にそれぞれの自由行動の武勇伝で盛り上がり、夜の新天地を散策した後ホテルへ戻った。
歴史の重層は建築の重層、それが都市の魅力。以前ヨーロッパ旅行で感じた事を上海でも改めて感じた。日本にいると新しくなる事が都市の魅力だと錯覚してしまう。上海は万博も高層ビルも飲み込んで、ますます魅力的な都市になっていく、直感的にそう思えた。(大久保)
by sekkeiarai
| 2010-09-11 23:59
| 行事