「ル・コルビュジェ 絵画から建築へ-ピュリスムの時代」 |
先日、上野の西洋美術館に「ル・コルビュジェ 絵画から建築へ-ピュリスムの時代」を見に行ってきました。
コルビュジェの建物でコルビュジェの絵を見られることなんてそうそうないので、あたかもコルビュジェの頭の中を散歩しているような気分になりました。
キュビズムとかピュリスムとか興味がある方は調べたら面白いと思いますが、大切なのはコルビュジェが絵画と建築を往復しながら造り続けたことで、特別な地点に到達したことだと思います。ちなみに午前中は絵画を描いて午後から建築の設計をしたそうですよ。
この展覧会を見ると、絵画が呼び水となり建築が変化してゆく様が感じ取れるのではないでしょうか。
建築の実務は大変な仕事ではありますが、より抽象的な観念(コルビュジェの場合はそれが実験的な絵画だった)がないと人の心に触れることはできないなあ、と、改めて思った春の日曜日でした。
文・写真:大久保元彰