大分研修旅行(3日目) |

ラムネ温泉館は、藤森照信氏設計の小さな温泉と美術館の複合施設。草の中からニョキっと顔を出したような可愛らしい外観がとても印象的ですが、この可愛らしさは綿密に計算された細部に裏付けされるものです。建物の配置やプロポーション計画、素材の検討、軒の高さの調整、植栽の選び方など、藤森さんの建築に対する情熱を感じ、改めて建築と真摯に向き合っていかなければと思いました。建物を見る時間が長すぎて、肝心の温泉に入る暇がなかった人もいるくらいでした。そんな素敵な建物を温泉と共に堪能して、ラムネ温泉館を後にしました。

バスに揺られてたどり着いた最後の目的地は由布院です。やはり有名な観光地、しかも日曜日でしたのでたくさんの人で賑わっていました。玄関口である由布院駅は磯崎新氏の設計。駅に入ると木造ながら高さ12mもある気持ちのいいロビーがあり、トップライトから入る光がとても印象的でした。また構内にギャラリーがあったり、ホーム内に足湯があったりと、人と人とがつながりを待てるような場所が随所にちりばめられていて、街に建つ建築のあり方がどのようなものか、肌で勉強することができました。その後、各々散歩をして街の雰囲気を感じたり、自転車に乗って少し遠くの建物を見に行ったりと、ゆっくりとした時間を過ごしました。

2泊3日の社員旅行は楽しいことが多く、あっという間に過ぎ去ってしまいました。たくさんの建物を見て勉強し、リラックスした時間を過ごすことができたので、また気持ちを新たに、日々の業務に励んでいきたいと思います。

(文:水谷)